賃貸物件のオーナー様になる経緯はいろいろとあると思います。
理由は様々ですが、
空室率がものすごく低い、
超人気物件がある一方で、
万年空室の物件もあります。
一概に、空室に効く
万能薬はありません。
賃料を下げるという事は、ここではあえて対策とは言わない事にします。
店舗の営業マンから相談を受けた今回の物件は、
・駅から徒歩圏にある、
・ファミリー向け物件で、
・築年数も浅く、
・人気の間取りの物件です。
その物件を見せられた時、
正直、
決められない営業マンに力が無いのだろう、と思ったほどです。
そんな物件が世帯数を仮に6部屋とすると、4部屋空いている。
しかも、空室期間は平均
2年間。
長いところでは
3年間空室となっておりました。
相談内容は、ずばり、
「
オーナー様の考え方」を変えてほしい、との事。
そうなんです。
「
契約条件」が厳しすぎる。
賃料は、さすがにここにきて値下がりしましたが、
この難攻不落な物件を攻略するには、まだまだ多くのハードルがあります。
ざっとあげますと、
■
敷金2ヶ月 / 礼金2ヶ月
■
ファミリー物件と言いながら、子供がいる方厳禁。
夜泣きする赤ちゃんはNGとする物件は聞いたことがありますが、
夫婦2人のみで、子供が産まれたら、退去せざるをえません。
1LDKなど、新婚向けのタイプではなく、かなり広い2LDKの物件です。
■
駐車場が敷地内にあり、車を所有する方限定。
購入予定などではなく、現に所有していないと厳禁です。
■
自転車を所有してはいけない (えっ?)
今度は逆で、自転車は駐輪スペースは十分にあるものの、とめる事は厳禁です。
■ これ以外にも、申込みをするとオーナー様の厳しい審査が待っております。
■ 以前はこれにプラスして賃料が相場をはるかに超える金額でした。
値下げしたとは言え、まだ正直高い賃料設定です。
この条件をご覧になられて「
当前」とみるかどうか。
もちろん、経営のアドバイスはさせて頂きますが、
私共はあくまで仲介の立場なので、オーナー様の意向に従うまでです。
所有されているのは、オーナー様ですから。
実際に、この物件、弊社の店舗でも申込みをさせて頂いた事があります。
しかし、すべてオーナー様の
審査落ち。
この厳しい条件をすべてクリアして、
やっとたどり着いた申込みが、数回にわたり審査落ちです。
このような事が起こった場合、
実際にお客様に接している営業マンはどのような行動に移るか。
おわかりの通り、
紹介しなくなります。
今回の物件は、あまりの決まりの悪さに、
周辺の仲介業者全てに紹介を頼んでいるようです。
そして全ての仲介業者の営業力のなさを批判しています。
それでいて、まだ決まらない状況です。
おそらく、どこの仲介業者の営業マンも同じ思いでいるのではないでしょうか。
私は、
珍しいオーナー様だ、とは決して思いません。
今の賃貸市場の中では、このようなケースは意外と多いのが現状だからです。
高齢化が進む経営者や、突然家主業を任されたお子息など、
賃貸経営を事業ととらえられない方が多くいらっしゃいます。
15万円近い賃料が、1年間空室だと、
180万円の損益。
例えば、それが3部屋ですと
540万円の損益。
それが、3年間ですと、
1,620円の損益。
地方だと、家が建ちます。
以前私は、何度もこのオーナー様と訪問した経緯があります。
「
部屋を決めてくれないところの話は聞かない」の一点張り。
こちらは、決めたくても決めればいこと、を再三にわたってお話しましたが、
結局、もの別れに終わりました。
空室とは、「
空くべきして空いている」と考えております。
理由なく長期空室になる事は、絶対にありません。
このオーナー様は、
運よくも2,000万円ほどの損益では動かないで良いような環境におられます。
最近よく聞く言葉の、
「
賃貸経営はぜんぜん儲かりませんよ。」のセリフ。
果たして、本当にそうでしょうか?
何かが間違っているからなのではないですか?
ボランティア事業なら、私は何も言いません。
空室は、「
空くべきして空いている」のですから、
儲からない仕組みを自ら作っているだけではありませんか?
そう思わずにはおれません。
「本音」を言ってくれる営業マンを大事にして頂きたい。
オーナー様が、
批判している営業マンは、本気で物件の事を考えているのですから。
だれも何も言わなくなったら、終了です。
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株式会社 RentHouse
関連事業部 受託課
所 長 坂 田 直 哉
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