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㈱レント管理サービス 受託課の活動報告や日常の出来事を紹介するスタッフ日記です!

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君にとって僕は・・・

いつもブログをご覧頂き、ありがとうございます。


レント管理サービス

賃貸経営アドバイザーの坂田です。




本日は、来春完成予定の新築物件の件で、設計会社様を訪問いたしました。

電話連絡なども合わせ3度目。非常に貴重な体験をさせて頂きました。

賃貸物件は、1つの作品として出来上がるまで本当に多くの人が参加することになります。

そんな賃貸物件は、オーナー様にとって、まさに「宝物」と言ってよいもの。

そんな「宝物」に関する記事を抜粋してご紹介します。




■ 「 宝物。あるいは愛着について 」 
( リクルート住宅総研 )


わたしたちは誰でも1つや2つは、自分だけの宝物を持っている。


それは、親から入学祝いにもらった腕時計だったり、

恋人から誕生日プレゼントにもらった指輪だったりというのはよく聞く話だが、

宝物はほんとうに人ぞれぞれだ。

音楽がネットで配信されるものになった今でも、

壁一面のLPレコードに囲まれて暮らす人もいれば、

子供の頃に集めたシールが捨てられない大人も知っている。


いま、この地球上には70億人くらいの人間が暮らしていて、人それぞれの宝物がある。

世界中の宝物を全部いっぺんにひとところに集めたら、

いったいどれくらいの量になるのだろう。ああ、世界は宝物で溢れてしまいそうだ。


でも、もしあなたが、大切な宝物を1つ選んでYahoo!オークションに出したとしたら。

あなたがどんなにそれを大切にしてきたか、それがどんなにかけがえのないものか、

そんなことは関係なく、


需要供給のメカニズムの中でたちどころに商品として金額に換算されてしまう。

よほど希少性が高いものでもない限り、がっかりするような値段しかつくまい。


わたしたちの宝物なんて、ほとんどの場合他人にとってはさして価値のあるものではない。

おおかたはどこにでもある量産品でしょう。

中には、どうみてもガラクタにしか見えない宝物もあるに違いない。

それでも、そのことがわたしたちの宝物の価値をいささかも損なうものではないことを、

わたしたちは知っている。


宝物の正体は希少性ではない。品物は何でもよいのだ。

卒業の記念に贈られた時計が古くなって、新型の時計に買い換えたとしても、

古い時計が宝物の座を譲り渡すことはない。

極端な話、あなたが大切にしている恋人からもらった指輪は、

ティファニーの品でもコーンキャンディのおまけでも、本来どちらでもいいはずなのだ。

大切なのは、どこにでもある大量生産品のうちの1つが、

何か別の品物でもあり得たはずの1つが、

何の因果か世界をめぐりめぐってあなたの手元に届く。

その奇跡を演出してくれた文脈が、その品物を宝物に変えてくれるのである。


わたしたちが、時にガラクタのようなモノをいつまでも捨てられないのは、

それを手に入れた文脈の記憶をいつまでも捨てられず大切にしているからだ。

折に触れて取り出し眺めることによって繰り返し蘇る、宝物にまつわる過去の経験の記憶

その時心にわき上がる情緒。わたしたちが大切にしているのは、その堆積物だ。


それはきっと愛着と呼んだほうが分かりやすいが、

わたしたちとそのモノとの関係性
こそが、

わたしたちの宝物の正体なのである。

『星の王子さま』という邦題で古くから親しまれてきた、

サン・テグジュペリの『LE PETIT PRINCE(ちいさな王子)』は、

そんな宝物の正体を教えてくれるちいさな物語だ。


主人公の王子は、膝の高さしかない小さい3つの火山と、バオバブの種と、

1輪のバラの花があるだけの小さな星から、地球へやってくる。

王子は、自分の星にいる時に、どこからともなく飛んできて美しく咲いたバラを、

この世でたった1 つしかない特別な花だと思い大切に世話をしていたが、

地球で5 千本ものバラが咲き誇る庭で、自分のバラがごくありふれたものだと知り、

落胆のあまり泣いてしまう。


そこへキツネが現れ、王子は寂しさを紛らわすためにキツネと友達になろうとするが、

キツネは「まだなつかせてもらってないから」遊べないという。

「なつかせるってどういう意味なの?」と聞く王子にキツネの話が始まる。


「それはね、つい忘れられがちなことなんだよ。『 きずなを作る 』という意味なんだ」

「きずなを作る?」

「そうだとも。ぼくにとってきみはまだ、たくさんいるほかの男の子たちと同じ、

ただの男の子でしかない。

ぼくにとっては、きみがいなくたってかまわないし、

きみだって、ぼくなんかいなくてもいいだろ。


きみにとってぼくは、ほかのたくさんいるキツネと同じ、ただのキツネでしかない。

でも、もしきみがぼくをなつかせてくれるなら、ぼくらはお互いが必要になる。

きみはぼくにとって、この世でたった一人のひとになるし、

きみにとってぼくは、この世でたった一匹のキツネになるんだよ……



「だんだんわかってきた」とちいさな王子はいった。


サン=テグジュペリ、野崎歓・訳
『ちいさな王子』(光文社)より引用



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