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【
団塊世代 】
広義には1945年~1952年に生まれた世代。
終戦直後の第一次ベビーブーム世代として生まれた層。
【
団塊ジュニア世代 】
一般的には1971年~1974年の4年間に生まれた第二次ベビーブーム世代。
人口ピラミッドの最後の盛り上がりから子供のころから
有望なマーケットと注目されてきた一方で、
受験戦争、就職氷河期など人口ボリュームゆえの過酷な競争にさらされた世代。
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団塊世代の事は私が話す以前にオーナー様ご自身の方がお詳しいはずです。
もっとも関心があるはずの
【
団塊ジュニア世代の
価値観】
この世代は若者消費の柱となってきた
車や
ファッションなどモノ自体への関心が
非常に薄い。
女性のファッションは着ていて
楽なブランドが人気。
海外旅行も子供の頃から親に連れて行かれ、いつでも行けると思うから、
積極的ではない。
居住や部屋が残された関心領域。
最大の関心対象は、「
自分自身」。
自己肯定意識が強く、自分を認めてくれて、支えになる友人関係がもっとも大切になる。
地元で遊ぶのも、携帯電話に時間とお金をつぎ込むのも、友人関係を維持したいから。
団塊ジュニアには
自分らしさ志向、リラックス志向、レトロ志向、ミックス志向がある。
「
自分が好きだから、自分に似合うから」という価値観が非常に強い。
あるいは、自分が関与していく余地のあるものを好む。
完成された
100パーセントのものよりも、ある程度未完成でもそれが面白くてそこに自分が関与していくことを楽しむ世代。
肩肘張らない自己の身にあった生活を切望していて、先のことについては深く考えていない。
・・・・
さらに
この親子の世代を対比してみれば、
団塊世代が「
豊かになっていく」日本とともに育ったとすれば、
団塊ジュニア世代は「
既に豊かになった」日本のなかで育ったといえます。
だからその人生観、労働観は、団塊世代が「
豊かになるために働く」世代であり、
団塊ジュニア世代は「
面白ければ働く」世代なのだということになります。
自分らしさを大事にするから、高価なものや一流品を求めるよりは、
オリジナルなもの、ちょっと未完成で自分の関与できるもの、
いろいろな要素を自分で選んでミックスしていくようなものを好む。
「
団塊ジュニアを狙え」と奮戦するマーケティング関係者にとって、
弛まぬ試行錯誤が要求され、
ひと筋縄ではいかないのがこの世代である。
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なるほど団塊ジュニア世代の当事者として、この分析は痛いほどよくわかります。
オーナー様もなるほどだから空室も簡単には埋まらないのか、とご理解していただけた方もいるのではないでしょうか?
有望なマーケットとして期待されてきた世代が『
飽物の時代』で成長してきたことによる弊害。
この問題は今に始まったものではなく、以前から問題視され、経済成長の妨げになってきたのではないか。
100年に一度の経済不況と相まって、この世代をターゲットにした経済回復は不可能ではないか・・・
絶望的になりそうですが、
冒頭に書いた『日本経済は回復するのか』の答えとして、本来であれば、
回復する、と私は考えます。
この団塊ジュニア世代は今30歳半ばで一線で活躍をしているはずです。
晩婚化・少子化の影響が若干あるにしても、今後人生でもっともお金を必要とする、
団塊ジュニア世代の息子達が
大学進学を目前にしている時期に入ろうとしています。
私が学生の時、バブルは起きています。
使いたくないと思っていたお金も否応なしに使わざるを得なくなります。
このある意味わがままなマーケットをいかに消費させるかが問題であったわけですが、
消費せざるおえないから経済が回り、回復する。
今はその準備期間だ、と私は考えています。
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