ここ数年、分譲マンションを賃貸に転用するオーナー様が多くなってきています。
先週だけで3件のご相談を頂き、現在募集に向けて動き出しています。
最近の傾向は、シングルやDINKS向けのお部屋が中心で、
特に〝30代の女性〟からのご相談が多くなってきています。
「独身キャリア女性のマンション購入」
このゴシップのような記事を身を持って感じます。
一昔前のように、○歳までに結婚をしなければ、という気持ちが少なくなり、
「結婚したい」という気持ちはあるけれど、
妙な焦りがなくなったことも要因のひとつだ、と思います。
しかし、実際に購入された方のお話では、
ペットを飼育できる賃貸住宅が圧倒的に少なく、
飼育できる場合でも、築年数が経った建物か、賃料が高すぎる場合が多かったり、
女性の一人暮らしならではの悩みである、セキュリティの問題が見え隠れしています。
両方の希望を叶えてくれる賃貸住宅は、ほぼ皆無の状況。
そういった女性にとって、
分譲マンションの購入という選択は、必然であったのかもしれません。
更に、住宅ローン金利の引下げや消費税増税前の買い時感が購入を後押しし、
終の棲家としてだけでなく、
賃貸や転売に回せる資産としてとらえる向きも当然ながらあります。
ただし、〝簡単に賃貸に転用できる〟と早合点しないで頂きたい。
当たり前のことですが、
収入(賃料)と支出(ローン返済・固定資産税・リフォーム費用)のバランスが、
見合わない場合、計画は破綻します。
計画の破綻は、
購入時に、不動産会社から紹介された適当な住宅ローンを組んでいたり、
駅までの距離や利便性、築年数、方角、間取りの使いやすさ、将来性など
転用のしやすさを考えていなかったことに起因しています。
また、数年間、自己使用されていたのであれば、リフォーム費用も必要となります。
( ご相談に際しては、賃料査定やリフォーム費用の算出などを行わせて頂き、
もう一つの出口戦略である売却とを比べ、オーナー様にとってのベストを目指します。)
購入時から賃貸への転用をお考えであれば、まずそのあたりを考えて頂きたい。
また、基本的に住宅ローンが残っている間の転用は、
収入面を期待することはできません。あくまで、返済への補填です。
僕は、分譲マンションを転用することを否定しているわけではありません。
確かに、賃料を払い続けることに疑問を感じたり、
分譲マンションは、
自分好みにレイアウトやデザインを変更することも自由にできたり、
段違いのセキュリティや設備を利用できたり、
老後の住まいの心配がなくなったり、
賃貸住宅にはない満足感や幸福感を得ることができるかもしれません。
ただ、ネット上では、
分譲マンションの転用に関して、あまりにも無責任な記事が多いように感じます。
現場で起こっていることは、そんな簡単にはいかない。
そのことを是非とも知って頂きたい、そう思います。
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賃 貸 不 動 産 経 営 管 理 士 坂 田 直 哉
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