前回、賃貸住宅のリフォームのポイントは、
「
床 」にある、というお話をさせて頂きました。
前回のブログ :
賃貸住宅のリフォームのコツ(1)
今回は、その後半。
より具体的な内容をご紹介しようと思います。
一般的な住宅の床材は、「 フローリング 」と言われている本物の「 木 」を使用します。
最近では、「
無垢」などという、
昔は捨てられていた材料を自然素材として使用するケースも増えています。
また、一戸建てなどであれば「
欅(けやき)」などといった、
本物志向のオーナー様も多いことでしょう。
そういった使用すればするほど「味」のでるものであれば、
是非ともフローリングを使用して頂きたいのですが、
多くの賃貸住宅は、輸入されたパイン材やオーク材をさらに加工して、
なんとも貧相な床に仕上がっている場合がほとんどです。
いわゆる廉価版。安さのみが魅力的な商品。
では、なぜ多くのオーナー様がそのような魅力の無い商品を使い続けているのでしょうか。
提案がないから、ということも一つだと思いますが、
最も多く返ってくる答えは、
「
傷などによる劣化によって、数年で張り替えなければいけない 」
からではないでしょうか。
そして、小さな傷や劣化であれば、誤魔化すことができますが、
状況がひどい場合は、「全面を張り替えなければいけない」
ということをご存じだからだ、と思います。
つまり、いくら良い商品を使っても無駄になってしまう。
そう考えられているオーナー様は少なくはないはずです。
更に、本物の木であれば、当然「
水」に弱く、
キッチンなどの水周りなどは、不向きです。
そこで、水に強い、
「
クッションフロア(いわゆるCF材)」を使用して対応するわけですが、
結果として、居室が貧相な床材、水周りが見るからに安そうなクッションフロアと、
統一感がまるでない最悪の状態として完成してしまっています。
前回の話で、申し上げたように、
リフォームの重要な要素である「床」がこのような結果になってしまっているのです。
それで、「
リフォームしたのだから、高い賃料で貸して!」と言われても、
答えはひとつ。「
無理」なのです。
では、どのように対処することが、理想的なのか。
やっと、本題です。
結論から、申し上げますと、
是非とも 「
塩ビタイル 」 というものを使用して頂きたい。
ご存じないオーナー様のために簡単にご説明しますと、
まず費用は、CF材よりも高く、フローリング材よりも安い。
万が一、張り替えになった場合でも、部分張り替えが容易に行える。
タイルとは言いますが、フローリング調のお洒落な柄があり、その種類も豊富。
厚さも1.5ミリほどと薄く、フローリングの上からでも施工できる。
薄く圧縮加工してあるので、そもそも傷が付きにくい。
本物の木ではないので、水への耐久性が高い。
などなど、様々な利点があります。
利点ばかりでなく、欠点も申し上げますと、
本物の木に比べ、やはり温かみを感じることが難しく、
湿温調節作用がないこと、だと思います。
賃貸住宅のリフォームは、費用対効果が第一だと申し上げましたが、
ランニングコストも軽減でき、
水周りから居室まで全てのお部屋に使用する事ができるので統一感もでる。
ここで更に最近の入居者ニーズを加えることができれば…
オススメとしては、淡いホワイト系の木目調のものを選択し、
横幅も10㎝ほどではなく、少し広めの15センチ以上のもの。
そして、壁紙の下についている巾木もホワイト系で統一しましょう。
全体がホワイト系で統一感があり、実際よりも広く見える効果もある。
予算があれば、壁一面だけ、
アクセントクロスを入れてもよいかもしれませんね。
初期投資は、水周りなども含めて張り替えるので、
安いCF材や
居室部分しか張り替えない実際の木を使うフローリングよりも上がりますが、
長い目でみて、また入居者ニーズから考えても間違いなくオススメできます。
実際に施工すると、このようになります。
参考になれば幸いです。
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