2010年 明けましておめでとうございます。
関連事業部 坂田です。
昨年はオーナー様にとってどのような年でしたでしょうか?
はたして2010年の不動産業界はどのようになるのでしょうか?
不動産業界の2010年問題とは・・・
1.団塊の世代の大量退職による問題
東京23区の労働者数は2000年から2010年の10年間で5%の減少が予想されており、
370万平方メートルのオフィス需要が市場から消える、と言われています。
これは丸の内ビルディング23棟分にも相当するようです。
また特に、2007年~2009年前後には団塊の世代の定年退職による大幅な落ち込みや、
2005年をピークに日本全体で人口減少時代を迎えることから、
市場危機は2010年で終わらないことは明らかです。
都市政策を現在の供給喚起型(スクラップ&ビルド)から
ストック調整型や需要誘導型(リユース・リサイクル)へ転換させるべきである、
と言われているのはそのためです。
これは、オフィス市場のみならず、賃貸市場も同様に言える事です。
2.ファンドのリファイナンスの時期(CMBS問題)
CMBS※の2010問題とは、CMBSに加工して投資家に転売するために貸したローンが、
みんな2010年に償還時期を迎えるというものです。
償還時期を迎えるローンは、不動産を売却して返済するか、
リファイナンス※をするしかない。
ファンドバブル頃に高値で買った不動産のローン償還なので、今の相場では売れない。
また、金融機関は証券化事業を撤退あるいは縮小しているため、ローンの借り換えも難しい。
ということで、ローンのデフォルト※が増加している
そんな状況なので、金融機関は、新たに融資する余裕もない。
※CMBSとは
商業不動産の収益を担保にした投資商品。
※リファイナンスとは
返済期限が到来した債務者が、債権者から新たな融資を受けて、
その資金で当面の債務返済を行うことを指す。
※ローンのデフォルトとは
日本語では「債務不履行」とも呼ばれ、債券発行者が破綻等で利払いや元本の支払いを停止することや、企業融資やプロジェクト融資などの返済が滞ることをいう。
これが起こると、利息が支払われなかったり、元本の回収ができなかったりするため、
非常に深刻な事態になる。
2010年度も更に難しい年になることは間違えないようです。
各業界の動向として参考までに
帝国データバンク (業界動向)
特に不動産関係を抜粋しますと、
■不動産 (2008/小雨 2009/雨)
・不動産賃貸(除く住宅系賃貸)
景気回復以外の空室率の回復要因は見あたらず、
物件に見合った賃料設定が収入維持のカギとなろう。
■銀行
・主要行 (2008/雨 2009/小雨)
2009年7月、新生銀行とあおぞら銀行の合併が決定。
株価や融資先の企業の動向次第では、回復が遠のく可能性も。
・地方銀行、第二地方銀行 (2008/雨 2009/雨)
地域経済の回復には時間がかかるとみられ、見通しは暗い。
公的資金注入の申請に踏み切る地銀もさらに増加の見込み。
■リース (2008/雨 2009/雨)
各社ほぼ横ばいの業績予想も予断を許さず、厳しい環境が続き、
下位を中心に再編はまだ続く公算が高い。
■建設 (2008/雷雨 2009/雷雨)
景気対策による公共建設投資の増加が見込まれる一方で、
民間建設投資が期待できないため、一段と厳しさを増す。
■損害保険 (2008/小雨 2009/小雨)
正味収入保険料、大手は厳しい予想。
利益は金融危機の回復による前年度の反動で黒字転換の見込み。
昨年の松本のブログでもありましたが、
「物件に関して愛着がないオーナー様」 や 「空室に対して他人事なオーナー様」
が多いことは私も同様に感じています。
何もしなければ、何も変わらない状況は終わり、
今後は何もしなければ、状況はますます悪くなっていきます。
変化にはとても大きな力が必要です。
弊社もロゴマークを新しく変えました。

本年度も宜しくお願い致します。
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